睡眠時無呼吸症候群と肥満の間には密接な関係があるのはご存知でしょうか?
そして、恐ろしいことに、睡眠時無呼吸症候群と脳卒中(脳梗塞や脳出血 など)にも密接な関連性がありますので、本稿では睡眠時無呼吸症候群の恐ろしさと、実は医療ダイエット治療プログラムが睡眠時無呼吸症候群の予防、ひいては脳卒中予防に効果的である点にも触れたいと思います
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と肥満、脳卒中の間には密接な関連性があり、それぞれが他のリスクを高める要因となり、互いに影響を与え合うことが知られています
1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)と肥満の関連
•肥満がSASの主要な原因のひとつです。特に、首回りや喉の周りに脂肪が蓄積されることで、気道が狭くなり、睡眠中に気道が一時的に閉塞しやすくなります。これにより、呼吸が止まるエピソードが繰り返され、SASが発症します
•SASの症状は、日中の強い眠気や集中力の低下、いびきなどが一般的ですが、酸素供給の断続的な不足により心血管系に負担がかかります
•肥満とSASの悪循環:SASにより睡眠の質が低下すると、体の代謝が乱れ、体重が増加しやすくなります。これがさらにSASを悪化させるため、肥満と無呼吸症候群の間で悪循環が生まれます。
2. SASと脳卒中の関連
•SASは脳卒中のリスクを大幅に高めることが分かっています。無呼吸が繰り返されると、血中の酸素濃度が低下し、血圧が上昇します。特に夜間に頻繁に起こる無呼吸によって、血圧が急激に変動しやすく、これが血管に負担をかけ、脳卒中のリスクを高めます
•また、酸素不足による慢性的なストレスが心臓や血管に負担をかけ、脳卒中や心筋梗塞などの心血管イベントのリスクが増加します
3. 肥満と脳卒中の関連
•肥満は脳卒中の重要な危険因子です。過剰な体重は、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール)などを引き起こし、これらはすべて脳卒中のリスクを高めます
•特に内臓脂肪型の肥満は、動脈硬化を促進し、脳血管に損傷を与えやすくなります。血栓が形成されやすくなり、これが脳卒中(特に脳梗塞)を引き起こす原因となります
4. SAS、肥満、脳卒中の連鎖的影響
肥満がSASのリスクを高め、SASが血圧や心血管系に悪影響を与えることで、脳卒中のリスクが増大します。さらに、SASの結果として血圧が慢性的に上昇し、睡眠中に繰り返される酸素不足が脳血管に負担をかけます
いかがでしょうか?
肥満は、さまざまな健康障害を引き起こす諸悪の根源であり、医療ダイエット治療を通じてしっかりと予防することが大切です
•体脂肪/内臓脂肪管理:肥満を改善することがSASの予防や改善につながります。体脂肪(特に、内臓脂肪)を減らすことで、気道への圧迫が減り、無呼吸症状が軽減されます。また、肥満の改善は高血圧や糖尿病などのリスクも低減させ、脳卒中の予防にも有効です
•SASの治療:SASが疑われる場合、CPAP(持続陽圧呼吸療法)などの治療を受けることで、無呼吸エピソードを防ぎ、血圧や心血管系の負担を軽減できます
•生活習慣の改善:バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、アルコールの制限などの生活習慣の改善も、肥満やSAS、脳卒中のリスク低減に重要です
・ダイエット治療医へ相談する: 肥満や肥満による合併症に対してしっかりと治療を行うため、日頃より気軽に相談できる、”かかりつけ医としての、ダイエット治療医”を持つことをお勧めします
これらの予防策を実行することで、SASや肥満による脳卒中のリスクを大幅に低減できる可能性があります