“産後に太ったので、なんとかしてください!”って当院へ受診される女性が大勢いらっしゃいます
産後に太りやすくなる理由は、以下のようないくつかの身体的・生活習慣的な要因が重なって起こりますので、かみ砕いてわかりやすく解説しますね
1. ホルモンバランスの変化
出産後、妊娠中に増加していたホルモンが急激に変化することで、代謝が変わりやすく、体重が落ちにくくなることがあります。また、ストレスホルモン(コルチゾール)が増えることで、食欲が増し、体に脂肪が付きやすくなることもあります
2. 授乳によるエネルギー消費と食欲増加
授乳中はエネルギーが消費される一方で、栄養が不足しないよう食欲が増す傾向があります。母乳を作るためのエネルギー消費が必要ですが、摂取カロリーが過剰になると体脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)増加につながります
3. 運動不足
赤ちゃんのお世話で忙しくなるため、自分の時間を取るのが難しくなり、運動不足に陥りやすくなります。特に、外出する機会が減ると活動量が減少し、基礎代謝が下がることで体脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)が増加しやすくなります
4. 睡眠不足とストレス
睡眠不足は食欲を抑えるホルモン(レプチン)を減少させ、逆に食欲を増進させるホルモン(グレリン)を増やすため、食べ過ぎにつながりやすくなります。また、育児のストレスも過食の要因になりがちです
5. 妊娠中の皮下脂肪/内臓脂肪の増加がそのまま残る
妊娠中に増えた皮下脂肪や内臓脂肪が産後すぐに元に戻ることは少なく、授乳や育児のストレスが多い生活が続く中で皮下脂肪や内臓脂肪がそのまま残ってしまい“産後肥満”になってしまうわけです
いかがでしょうか?
出産後に太ってしまうのは、産前産後の妊娠/出産/授乳などの様々な要因やストレスが重なって、結果として「産後肥満」となってしまいます
特に近年では、40歳以上で初産を経験する方々が増加傾向にあり、また不妊治療を受ける女性も増加傾向にあるため、不妊治療中に使用した薬剤(ステロイドホルモン剤 等)の影響も相まって“産後肥満”に悩む方が増加傾向にあります
また、痩せようとムリして断食したり、ジム通いしたりするとかえって体調を崩してしまったりする場合が多く、誤ったダイエット方法で失敗やリバウンドを繰り返している方を多く拝見しています
妊娠出産後の肥満(産後肥満)でお困りの方は、是非ともお近くのダイエット治療医へ相談の上で正しい方法での医療ダイエット治療をお受けになられることをお勧めいたします