更年期障害と肥満の関連性について

女性特有で最近では男性でも話題を集めている「更年期障害と肥満」についてお話ししたいと思います

更年期に入る女性が体重増加を経験することは一般的です。以下に、その原因を挙げます

1. ホルモン変化

更年期に入ると、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が急激に減少します。これらのホルモンは、脂肪の分布や代謝に関わっており、減少することで体脂肪、特に腹部脂肪が増加する傾向があります。腹部肥満は特に健康リスクが高く、糖尿病や心血管疾患のリスクも増大します

2. 代謝の低下

加齢とともに基礎代謝率が低下し、エネルギー消費が減少するため、同じ量の食事を続けていても体重が増えやすくなります。また、筋肉量が減少することで、さらに代謝が低下し、肥満に繋がる可能性があります

3. ストレスと食欲の変化

更年期にはストレスや不安、睡眠障害が増加することがあり、これが過食や甘いものへの欲求を高める要因となります。特にストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加すると、脂肪が蓄積しやすくなります

4. インスリン抵抗性

ホルモンの変化によりインスリン抵抗性が増加し、血糖値のコントロールが難しくなることがあります。これにより、体が脂肪を効率的に蓄積しやすくなり、体重増加や肥満のリスクが高まります

5. ライフスタイルの影響

更年期に伴うエネルギーの低下や気分の変動により、運動量が減少することも肥満の原因となります。さらに、ホルモンバランスの変化による骨密度の低下が進むと、運動への意欲も低下し、肥満に繋がりやすくなります

6. 治療と管理

更年期障害の治療には、ホルモン補充療法(HRT)が用いられることがありますが、この療法には肥満悪化の副作用がある場合があります。そのため、医療ダイエットは更年期の治療の一環として重要です

いかがでしょう?

誰でも起こりうる更年期障害ですが、更年期障害と肥満は密接に関連しています

しかし、更年期障害が始まる50歳代はいろいろな持病を既に有する場合が多く、変に薬💊(リベルサスなどのGLP-1作動薬)を使うと急性胆嚢炎や急性膵炎などの重篤な合併症を発症しますし、ダイエット目的でのジム通いやエステでのマッサージでは根本的な解決にはなりません

40歳後半以降の方々のダイエットは、お薬以外の様々な選択肢を駆使しながら、ダイエット治療医と二人三脚で取り組むことが大切です

当院での診療費のお支払いはキャッシュレス決済のみの対応です
タイトルとURLをコピーしました