ダイエット治療における“糖質制限”は、内臓肥満や脂肪肝を治す

当院でのダイエット治療において、最も重要なキーワードは、ズバリ“糖質制限”です

巷では脂肪の吸収を抑えるOTCが出回っているようですが、はっきり言ってお門違いであり大間違いです口笛

本稿では、ダイエット治療において“糖質制限”が如何に重要で、どのようにして肥満(特に、内臓肥満)や脂肪肝を改善するかを解説しますねウインク

糖質制限(低炭水化物ダイエット)は、内臓脂肪や脂肪肝を改善するために効果的な治療法です。これは、糖質(炭水化物)の摂取を減らすことで体内の代謝プロセスが変化し、脂肪細胞(皮下脂肪や内臓脂肪)に貯蔵されている脂肪の分解が促進されるためです

以下が、そのメカニズムです

1. インスリンの分泌抑制
糖質(炭水化物)を制限すると、インスリンの分泌が抑えられます。インスリンは、血糖値を下げるホルモンですが、同時に脂肪を蓄積する作用も持っています。特に糖質(炭水化物)を多く摂取するとインスリンの分泌が過剰になり、余分な糖が脂肪として蓄えられ、内臓脂肪や脂肪肝の原因になります。糖質制限により、インスリンの分泌が減少し、脂肪の蓄積が抑えられるとともに、蓄えられた脂肪の分解が促進されます

2. 脂肪のエネルギー源としての利用(ケトーシス)
糖質制限によって、体がエネルギー源として脂肪を利用するようになります。通常、体はエネルギーとして糖(グルコース)を優先的に使いますが、糖質(炭水化物)が不足すると代わりに体脂肪を分解してケトン体を生成し、それをエネルギー源として利用する「ケトーシス」状態に入ります。この状態では、蓄えられた脂肪が効率的に燃焼され、内臓脂肪や肝臓に蓄積された脂肪も減少していきます

3. 中性脂肪の減少
糖質(炭水化物)が多い食事は、中性脂肪を増加させやすいです。糖質制限を行うと、血中の中性脂肪が減少し、結果的に脂肪の蓄積が抑えられます。中性脂肪の減少は、脂肪肝の改善にもつながります

4. 肝臓への脂肪蓄積の抑制
糖質(炭水化物)の過剰摂取は、肝臓での脂肪合成を促進します。特に果糖(果物🍎に多く含まれる糖質)は、肝臓で直接脂肪として蓄積されやすく、脂肪肝の原因になります。糖質制限によって糖質の供給が減少すると、この新規脂肪合成が抑制され、肝臓内の脂肪が減少していき、脂肪肝が治ります

5. インスリン抵抗性の改善
内臓脂肪や脂肪肝は、インスリン抵抗性(インスリンの効きにくさ)と密接に関連しています。インスリン抵抗性があると、体はより多くのインスリンを分泌し、さらに脂肪を蓄積しやすくなります。糖質制限により、体内のインスリンの必要量が減少し、インスリン感受性が改善されます。これにより、内臓脂肪や脂肪肝が改善され、代謝が正常化します

6. 食後血糖値の安定化
糖質(炭水化物)を制限することで、食後の血糖値の急上昇を防ぐことができ、結果的に血糖値の安定が得られます。これもインスリン分泌を抑えるため、脂肪の蓄積を防ぎやすくなります。特に高血糖が続くと脂肪が蓄積しやすいため、血糖値を安定させることは内臓脂肪の蓄積を抑える重要なポイントです

いかがでしょう?

糖質制限はインスリンや糖代謝を改善して脂肪燃焼を促進し、脂肪細胞(皮下脂肪や内臓脂肪)に貯蔵さている脂肪を燃焼してダイエット効果をもたらします

また、糖質制限はインスリンの分泌抑制や脂肪の分解促進、肝臓での脂肪合成の抑制を通じて脂肪肝の改善に寄与します。特にケトーシス状態に入ると、効率的に体脂肪がエネルギーとして消費されるため、内臓脂肪や肝臓の脂肪減少に効果的です

当院では、上記の“糖質制限”を食事栄養療法とともにダイエット補助医薬品の助けも借りて患者さまの精神的負担を可能な限り軽減しながらダイエット治療に取り組んでいます

“ダイエット治療は、最善最良の予防医療”です

ダイエット治療医と共に、根気強く取り組んでいみましょうウインク

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