みなさまは“内臓脂肪”と“皮下脂肪”の違いをご存知でしょうか?
当院へダイエット治療を希望して来院される患者さまの中には、どちらか一方のみの方や両方がある方など、千差万別の患者さまが来院されます。しかし、それぞれには異なった治療アプローチが必要になります。本稿では、まず、「内臓脂肪」と「皮下脂肪」のおおまかな違いとそれぞれが健康にどのような害をもたらすかについて解説しますね
1.皮下脂肪
特徴;皮膚のすぐ下に蓄積する脂肪。体の表面から指で掴むことができ、特にお腹や腰回り、太ももなどに付きやすい特徴があります
健康障害;外観上の負のコンプレックスの原因になったり、いわゆる「セルライト」の原因がこの皮下脂肪ですが、過剰な皮下脂肪肥満になるまでは内臓脂肪肥満よりは比較的大きな健康障害の原因にはなりにくいです
2.内臓脂肪
特徴;腹腔内、つまり内臓の周囲に蓄積する脂肪です。皮下脂肪と異なり手で掴むことができず見た目はわかりにくいですが、体の深部に蓄積されていて、当院のような医療機関で実施する特殊な検査によってのみ内臓脂肪は調べることができます
健康障害;内臓脂肪は皮下脂肪と比べて、以下のような深刻な健康障害を引き起こします
・メタボリックシンドローム(メタボ);内臓脂肪肥満はさまざまな内分泌代謝に悪影響を起こし、2型糖尿病、高血圧、脂質代謝異常症を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞などの原因である『血栓形成』を起こしやすくなります
・2型糖尿病;内臓脂肪肥満はインスリン抵抗性を誘発して細胞内へのブドウ糖取り込み(エネルギー摂取)ができなくなり、血糖値が上昇して“糖尿病”の状態になります
・心筋梗塞や脳梗塞などの血管の病気;内臓脂肪肥満になると動脈硬化を誘発し、血栓形成と相まって心筋梗塞や脳梗塞などの全身の血管の病気になります
・脂肪肝;内臓脂肪肥満になると、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)いわゆる“脂肪肝”を引き起こし、放置すれば最終的に肝硬変へ移行する場合があります
当院ではさまざまな医学的検査により皮下脂肪や内臓脂肪の肥満度の評価や、血液検査(血糖値、肝機能、脂質代謝に関する評価)を具に検証して、個々の患者さまの健康状態に適した医療ダイエット治療プログラムをオーダーメイドでご提供致しております
“ダイエット治療”は最善最良の予防医療です
ダイエット治療医と二人三脚でじっくり取り組むことが大切です