
内臓脂肪による肥満「内臓肥満」は、2型糖尿病の最大のリスクファクターです。
本稿では、内臓肥満と2型糖尿病の関連性について解説します。
内臓肥満(内臓脂肪の蓄積)は2型糖尿病の大きなリスク要因 です。特に、内臓脂肪が増えるとインスリンの働きが悪くなり、血糖コントロールが乱れやすくなります。
1. 内臓肥満が糖尿病を引き起こすメカニズム
① インスリン抵抗性の増加
• 内臓脂肪が蓄積すると、脂肪細胞から**「悪いホルモン」**(TNF-α、レジスチンなど)が分泌され、インスリンの働きを妨げる。
• 結果としてインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなる状態)が進行し、血糖値が上昇しやすくなる。
② 脂肪組織からの遊離脂肪酸(FFA)の増加
• 内臓脂肪が増えると、脂肪細胞が膨張し、血液中に遊離脂肪酸を多く放出。
• 遊離脂肪酸が肝臓や筋肉に蓄積すると、糖の代謝が阻害され、血糖値が上がりやすくなる。
③ 慢性炎症の促進
• 内臓脂肪は炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-6)を分泌し、慢性炎症を引き起こす。
• 慢性炎症が続くと、膵臓のβ細胞(インスリンを分泌する細胞)がダメージを受け、糖尿病が進行しやすくなる。
④ アディポネクチンの減少
• 通常、脂肪細胞からはアディポネクチン(インスリン感受性を高める善玉ホルモン)が分泌される。
• しかし、内臓脂肪が増えるとアディポネクチンが減少し、さらにインスリン抵抗性が悪化。
2. 内臓肥満の人が糖尿病になりやすい理由
✅ インスリンが効きにくくなり、血糖値が上がりやすい
✅ 膵臓に負担がかかり、インスリン分泌が低下
✅ 肝臓や筋肉で糖の代謝がうまくいかず、高血糖状態が続く
✅ 慢性炎症が糖尿病の進行を加速
3. 内臓肥満を減らすことで糖尿病を予防・改善
・食事改善:糖質の摂取を適正化し、食物繊維を増やす
・ 運動:有酸素運動+筋トレで内臓脂肪を減らす
・ダイエットクリニックや病院🏥で医療ダイエット治療を受ける
・睡眠・ストレス管理:睡眠不足やストレスは内臓脂肪を増やす要因
内臓脂肪を減らすことが、糖尿病の予防・改善につながる ので、生活習慣の見直しが重要です。